ゼミ「白樺キノコ(チャーガ)入門」(第3回)

「白樺の木にできるコブだけが薬効を持っています」


白樺キノコの学術名は“Inonotus Obliquus”(「斜めになったサルノコシカケ」の意)といいます。植物学的には、タバコウロコタケ科に属しますが、ロシアの庶民は、この白樺のコブに”チャーガ”という美しい詩的な名前を付けました。


チャーガは不規則なコブ状の形をしていて、その表面は黒く、たくさんの小さな穴があいていて縦横にひびがはいっています。キノコの内部は暗褐色で非常に固くなっていますが、木の幹の方向に向かうと、キノコの内部は明るい色になり、それほど固くはなくなって、細く黄色っぽい筋が現れてきます。


キノコは、裂けた節や木の幹のほかの損傷した場所に自分の棲家を選びます。中には、長さ50cm、直径40cm以上で重さが2〜5kgもあるような非常に大きなサイズのコブができることがあります。


チャーガは生きた白樺の古木に生えますが、まれには、ハンノキ、ニレ、ブナ、ナナカマドなど、ほかの木の幹にも見かけます。ただし、白樺以外の木にできるチャーガには薬効はありません。


チャーガには毒性が無いことが科学的に証明され、その有効性がすでに何世代にもわたってテストされ確認されていますが、チャーガの煎汁やチンキを使用する場合には、ご自分の担当医に相談することをロシアでは勧めています。